1985年


『星とレゲエの島』(角川文庫)

 この本のタイトルは、見城徹氏がつけてくれた。マンションの上下に住んでいた頃、深夜と言うか朝方と言うか、彼が突然やってきた。「おまえの今度の小説な、いいタイトルが浮かんだんだよ」と言う。「アテにならねーな。どうせ趣味悪いからな」とぼく。だが、ぼくはその場で彼の提案に従うことにした。それが『星とレゲエの島』というタイトルだった。写真を入れたかったので、定価が高くなり過ぎないように、最初から文庫本で出版してもらった。『壜の中のメッセージ』(東京)、『パーク・アベニューの孤独』(ニューヨーク)ニつづく、三部作の完結編だ。

『ナッティ・ジャマイカ』(求龍堂)

 六カ月もジャマイカで遊び暮らし、その体験をベースにいくつかショート・ストーリィを書いた。だが、この本の主役は熊谷嘉尚氏の写真のほうだ。

『サザンクロス物語』(講談社・講談社文庫)

 『コーナーの向こう側へ』の次に『ベスト・バイク』誌に連載したオートバイ小説。『水晶の夜』と同じように、神の問題が扱われている。


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